日本能率協会(JMA)がおこなった「KAIKA カンファレンス2015」では、野村證券株式会社に「ダイバーシティ(多様な人材の活用)」についての講演をしていただきました。「多様な価値が新しい価値を生み出すサイクルとは」というテーマで、企業価値向上のための取り組みを発表いただきました。
今回、カンファレンス以降の取り組みも含めて
「ダイバーシティを積極的に推進する理由」についてお話を伺いました。
野村證券株式会社 人材開発部
ダイバーシティ&インクルージョン・ジャパンヘッド
エグゼクティブ・ディレクター
東 由紀様
北村裕介様
なぜダイバーシティに積極的に取り組まれているのでしょうか?
もともとは2008年のリーマンブラザーズのビジネスの継承がきっかけです。
2008年に野村證券は、リーマンブラザーズの欧州とアジアのビジネスを継承しました。
その時に「ダイバーシティ& インクルージョン」というコンセプトも入ってきました。
ダイバーシティの概念も持ち込まれた訳ですね。
継承したビジネスの中で何を残して、何を継続させないかという経営判断があったときに、
野村證券のビジネスがグローバルに拡大していく中で多様な人材と共に働く状況がありました。
そういった社員と力を合わせて成果を出すには
「ダイバーシティ& インクルージョン」が必要になるだろうということで、
翌年の2009年に多様性を推進する取り組みとして導入されました。
「ダイバーシティ& インクルージョン」とはどのような概念ですか?
「ダイバーシティ」は「多様な価値観・人材が存在する状態」、
「インクルージョン」は「多様性を受容し、強みを活かしている状態」を意味しています。
ダイバーシティが存在するだけでは意味がありません。
「インクルージョン」が推進されていなければ、価値が創造されません。